この講座では、プログラミングが全く初めての方でも安心してJavaの基本を学べるように、一緒に手を動かしながら進めていきます。 まずは、Javaの基本的な「書き方」から学んでいきましょう。
Javaの基本
まずは、Javaの基本的な書き方をみていきましょう。前回お試しで作成したHelloWorld.javaをみてみると、
※package ●●;は人によって違う場合がありますが、実行できていれば問題ありません。
これを実行すると「Hello, world!」と文字が表示されます。ポイントとしては、
- class ●●: Javaでは、コードはクラス(class) の中に書く必要があります。今回であれば
HelloWorldという名前のクラスの中に書いています。 - package ●●;: グループ化をするためのもの。今は難しいので単純に「どの場所にあるか示すもの」というイメージでOKです。今回でいうと「基準場所(profactフォルダー)から見て、javaTestフォルダーに入っているもの」という意味です。
- public static void main(String[] args): 実行時はこのmainメソッドと呼ばれるものの中のコードで処理を行います。
- System.out.println(): 画面に文字や数字などを表示する命令です。
- "Hello, world!": ""(ダブルクォーテーション)で囲まれた部分は文字列(String)と呼ばれ、文字の並びとして扱われます。
- ;: Javaでは文の終わりに
;(セミコロン)を必ずつける必要があります。
また、クラスの名前とファイルの名前は同じである必要があるということ、mainメソッド外に書いた処理は実行しても自動で処理されないことに注意してください。
※以降、Javaのコード例はmainメソッド内のみ書きます。クラス名などは省略しています。
また、コメントアウトでメモを残すこともできます。
プログラムにメモや説明を書きたいときは、// や /* ... */ を使ってコメントを書くことができます。//以降の文字はプログラムとして実行されません。
変数とデータ型を学ぶ
プログラミングの超基礎的な概念である変数。変数は、数値や文字などの値を入れられる領域でわかりやすくいうとデータを入れる箱です。 また、変数を使う時によく出てくる言葉もあるのでそれも覚えておきましょう。
- 宣言: こんな変数を使うよ!というアピールすること
- 初期化(定義): 宣言と同時に初期データを設定すること
- 代入: 変数の中身を更新すること
Javaでは変数は以下のように宣言、初期化、代入します。
※Javaでは、「田中 太郎」といった文字列を扱う際はダブルクォーテーション(") で囲う必要があります。
JavaScriptやPythonと違い、変数名の前にStringなどのデータ型を記述する必要があります。Javaで扱えるデータの主な種類は、以下の通りです。
- int: 整数(-2, 0, 100など)
- doubleやfloat: 浮動小数点数(3.14, -0.5など)
- String: 文字列("Hello"など)
- boolean: 論理値(trueまたはfalse)
- null: データなし
- ...etc
先ほどのmessageはString型です。他の例も見てみましょう。
また、JSで扱った配列はJavaだと
- 配列(Array): 長さが決まった配列
- リスト(List): 長さが決まってない配列
に該当します。ここでは、初心者向けの配列について紹介します。配列を使うと複数のデータをまとめて管理することができます。たくさんの名前をひとつの変数で管理したい場合、配列を使うと便利です。配列は [](角括弧)を使って定義します。
Javaの配列は データ型 配列名[] = new データ型[ 個数 ]; で宣言することができます。この宣言の具体的説明は基礎講座で行いますが、簡単にいうと「長さnの 〜型データが入る空間を作って配列名という変数に割り当てた」ということをしています。
さらに、リストの個々のデータにアクセスするには、インデックスというものを使います。インデックスはいわば「場所」のようなもので「先頭から何番目か」を表す番号です。注意点として一番先頭は 0 から始まります。
JSの配列とほぼ同じ使い方です。
ただし、Javaの配列は「要素の追加ができない」「削除もできない」といったように自由度が低いため、リストの方を採用する場合が多いです。
Javaのリスト(ArrayList)は List<★データ型> リスト名 = new ArrayList<★データ型>(); で宣言することができます。
※今回は特別に全体のコードを表示します。import 〜の部分があることに気をつけてください。
ポイントとしては、
- ★データ型: リストで扱える型はラッパークラス・オブジェクト型のみとなります。難しいので今は以下の表を覚えておくだけでOKです。
- fruits.add: リストに用意されているaddメソッドを使って要素を(リストの一番後ろに)追加することができます。
- fruits.set: リストに用意されているsetメソッドを使って指定したインデックスの要素を変更することができます。
- fruits.remove: リストに用意されているremoveメソッドを使って指定したインデックスの要素を削除・除外することができます。
- fruits.get: リストに用意されているgetメソッドを使って指定したインデックスの要素を取得することができます。
| 値型 (プリミティブ型) | データ例 | 参照型 (オブジェクト型)| | -------- | -------- | -------- | | int | 12 | Integer | | float | 5.8 | Float | | boolean | false | Boolean | | - | "こんにちは" | String |
詳しい解説は別の講座で行います。難しい話になりますが、型を定義した対象が「データそのもの」か「データを包んだでっかいモノ(オブジェクト)(の場所)」という違いがあります。今は難しいので「特殊なことする時以外はとりあえずintとかのプリミティブ型を使えばいいのか」で大丈夫です。
いろいろな演算子を学ぶ
超基礎的な概念である演算子。算数的な計算で使う演算子(+や-とか)や、二つのデータを比較するのに使う比較演算子、「AかつB」のような数学の「集合、命題」の時に使った論理演算子をプログラミングでもよく使います。それぞれみていきましょう。
算数的な計算で使う演算子(算術演算子)は以下のように使います。
基本的な四則演算で使います。使い方は算数とほぼ同じです。他にも乗数や余りの計算もできますが今回は割愛します。
また、変数への代入の場合はa = a + 3をa += 3のように省略して書くことができます。さらにその代入で加える(+)もしくは引く(-)値が1の場合はそれぞれ、a++,a--のように省略することができます。こちらよく使うので覚えておきましょう。
比較演算子は、2つの値を比較して論理値(trueまたはfalse)を出す時に使います。
それぞれ解説します。まず==は、2つの値が等しいか型も含めて比較します。二つの値が等しいときはtrueになり、等しくないときはfalseになります。
厳密にいえば、
- プリミティブ型のデータ: 2つのプリミティブ型の値が等しいか
- オブジェクト型のデータ: 2つのオブジェクトが同じメモリ上の場所を指しているか (←難しいので一旦無視でOKです) をチェックしています。
二つの値を比較する>では、左側が右より大きければtrueになり、それ以外はfalseとなります。<を使った場合はその逆です。
似たようなもので>=は、左側が右以上(右の値を含む)ならtrue、それ以外はfalseとなります。<=を使った場合はその逆です。
例えば、x < 5の場合は「xは5より小さい(5未満)か」なのでfalseとなりますが、x <= 5は「xは5以下か」なのでtrueとなります。
論理演算子は、論理値を操作するために使います。
それぞれ解説します。AND条件にしたい(両方trueでないとtrueにならない)場合は&&を使います。これによりAND条件の判定をすることができます。
OR条件にしたい(どちらかがtrueならtrueになる)場合は||を使います。NOT条件(論理値の逆転)をしたい場合は、その論理値の前に!を置きます。似たようなもので比較演算子で「xとyが等しくないとき」としたいときは、x != yとします。1個目の=を!にすることで、比較した結果の否定値になります。
JSの時とほぼ同じイメージでOKです。
また、今回は変数のみで論理演算子を使いましたが、実際は比較したものに対して論理演算子を使用します。具体的に、AND条件でいうと
このように「xが3以上かつ10未満か?」という複合した比較をする際に使用します。細かい使い方は次の制御構文の章で解説します。 これらの使い道としては、算術演算子は数値などのデータの四則演算に、比較演算子と論理演算子は変数などの中身によって処理を変えるために使います。
制御構文を学ぶ
超基礎的な概念、制御構文を解説します。制御構文は、プログラムの実行内容を制御するための構文です。Javaでは、条件分岐(if文、switch文)とループ(for文、while文)などがあります。
if文は、条件に基づいて異なるコードを実行するために使います。先ほどの変数xを使って、
このようにif文を書くことができます。大きく分けて三つのブロックに分かれていて、
if( 条件 ) { 条件を満たす時の処理 }: カッコ( )内に書いた条件を満たす場合のみ、波括弧{ }内に書いた処理を実行します。else if( 条件2 ) { 条件2を満たす時の処理 }: 前の条件を満たさなかったが、条件2を満たす場合のみ、波括弧{ }内に書いた処理を実行します。else { それ以外の時の処理 }: 全ての条件を満たさなかった際はこの波括弧{ }内に書いた処理を実行します。
内容としては下の図のように、
・xが3以上、10未満なら、「3以上、10未満です」と出力する(水色)
・それ以外で5より大きい場合(実質的には10以上)なら、「5より大きいです」と出力する(濃い赤)
・それ以外なら「それ以外」と出力する(黄緑)
今回は「3以上、10未満です」が表示されますね。
試しに、if文の直前でxを違う値にして(違う値を代入)してみましょう。
こうすると「5より大きいです」と表示されるはずです。もっと複雑に書いてみると、
このようにして、条件に合わせた処理を的確に実行することができます。
switch文は、いろいろな条件をピッタリ合うものと比較し、一致した時だけ特定の操作をすることができます。これにより、多くの「もし〜の場合」といった複雑な条件分岐を簡単に書けるようになります。よく使うのは「たくさんの選択肢の中から選ぶ」時の処理とかで役立ちます。 switch文は以下のような仕組みになっています。
このように「特定の対象」に対して合致したパターンでの処理のみを行うことができます。例として、
というように調べたい対象がどんなものか、case ~に一致すればその処理を、すべて一致しなければdefaultでの処理が実行されます。ポイントとしては、
- switch(): 比較したい対象を指定します。
- case: パターンを指定します。
- break: 処理をそこで終了させるための命令です。breakがない場合、一致したcase以降の処理を無条件ですべて実行されます。
- default: どのcaseにもマッチしなかった場合の処理を指定します。
for文は、一定の回数だけループさせる時に使います。何回も繰り返し処理を実行したりする時に使います。例えば、「1~3の数字を出力して」は以下のように書くことができます。
では、「1~100の数字を出力して」だとちょっと面倒ですね。素直にSystem.out.println(1);からSystem.out.println(100);を書けばできますが大変です。そんな時に使うのがこの繰り返し(ループ)であるfor文です。for文でやった例は以下です。
たった3行で1~100の数字を出力できます。どうなっているか解説すると「変数iが100以下ならSystem.out.println(i)して、その後にiを1増やす」ということを繰り返しています。もっと詳しくすると、for文の構造は、
となっていて今回の場合は、
- for文内でのみ使える変数
int i =0を定義(初期化) i <= 100がtrueなら処理実行{ ~処理~ }の処理を実行i = i + 1の省略形i++: iに1を加算- iが100を超えたのでfor文を抜ける(forでの処理が終了)
といったことをしています。このようにして繰り返し処理をしていきます。
似たようなもので、while文というものがあります。こちらは条件がtrueの間、永遠にループさせる時に使います。先ほどの「1~100の数字を出力して」をwhile文で書くと以下のようになります。
やっていること自体はfor文の時と変わらないのですが、動作や状況は少し異なり、以下の違いがあります。
- while文内のみの変数を定義する場所はない
- データの更新はwhile文内どこでもおける
そのため、以下のようにしても同じように「1~100の数字を出力して」ができます。
このように、繰り返しに関係するデータをいつでも変更できる自由度が高いのがwhileです。注意点としては、今回でいうi++;のような繰り返しに関するデータの更新部分を書き忘れると、繰り返す条件i < 100が永遠にtrueのままになるため、処理が永遠に実行されてしまいます。無限ループといわれる現象です。
こうならないために、繰り返し文を書く際はちゃんと終わることを確認しながらやりましょう。
※無限ループを起こした場合、停止ボタンもしくは実行されているターミナル/コマンドプロンプト上でショートカットの Ctrl+C を押すと止まります。
関数を学ぶ
関数(ファンクション) は、特定の処理をひとまとめにして名前をつけ、必要なときに何度でも呼び出して使うことができるものです。Javaでは、メソッドはクラスの中に定義します。
・関数を使うメリット
- 再利用性: 同じ処理を何度も書く手間が省けます。
- 可読性: 処理に名前をつけることで、コードが何をしているのか分かりやすくなります。
- 保守性: 処理内容を変更したいときに、一箇所だけ直すだけでよくなります。
関数の書き方
基本的な関数の書き方はいくつかありますが、まずはこの形を覚えてください。
※今回は特別に全体のコードを表示します。mainメソッド外に関数(hello)を書いているので注意してください。
※これ以降package ●●;の部分は省略します。
- public static: これらは修飾子と呼ばれ、関数・メソッドの性質を定義します。初心者のうちは、「とりあえずこれをつけておく」でOKです。
- void: 戻り値のデータ型を指定します。戻り値がない場合は
voidにします。 - hello:これが関数の名前です。自由に名前をつけられますが、どんな処理をする関数なのか分かりやすい名前をつけましょう。
- ():関数の名前の後に続く丸括弧です。ここに引数(ひきすう) と呼ばれるデータを入れることがあります。なくてもOKです。
- {}:波括弧の中に、関数が実行する処理(処理ブロック)を書きます。もちろん複数行書くことも可能です。
引数って何?戻り値とは?
関数には、外部からデータを受け取ったり、処理結果を返したりする機能もあります。
- 引数(ひきすう): 関数に渡すデータのことです。丸括弧の中にデータ型とともに書きます。
- 戻り値(もどりち): 関数が処理を終えた後、呼び出し元に返す(渡す)結果のことです。returnというキーワードを使います。
このようにして処理をまとめておいて汎用的に管理したい時に関数を使うと便利になります。 先ほどのカレー作りでいうと、
のように関数を用意することで、
と実装することができます。
さらに、関数: 食材切るの処理を間違えて「微塵切り」と書いてしまったが本当は「ざく切り」だった時、この食材切る関数の中の処理だけ直せば
- 玉ねぎ
- にんじん
- ジャガイモ
- 肉
全てに適用される! というように関数を使うことでメンテナンスしやすい実装にすることができます。
まとめ
この講座で、Javaの基礎を学ぶことができました。変数、データ型、演算子、制御構文、関数といった基本的な概念を理解することで、システムチックなプログラミングへの第一歩を踏み出すことができました。これからは、これらの知識を基により高度なJavaの機能や実践的なコーディングテクニックを学んでいきましょう。